2024年6月 1日現在
大きなマツボックリのように見えますが、花です。ソテツは恐竜時代からの生き残りと言われ、マツやイチョウと同じ裸子植物です。私たちがイメージする花とは異なる原始的な花の姿です。
ソテツは雌雄異株の植物なのですね。雌花は中に実ができつつあります。「サイカシン」という毒成分を含みますが、デンプンも多く、食糧事情のよくなかった時代、食用とされていた地域もありました。
主に太平洋側の温暖な地域に自生する海浜植物。花が神事に使われる白い布、木綿(ユウ)に似ていることから「ハマユウ」、葉っぱが「オモト(万年青)」に似ていることから「ハマオモト」ともいいます。当園では、グラスチューブにも鉢を展示しており、こちらはまだつぼみの状態です。
西アフリカ原産のつる性低木。白い萼と赤い花の対比が美しく、それぞれを源平合戦の源氏と平家の旗の色に見立てて、この名がついたとされます。葉や茎を揉むと臭いので「ゲンペイクサギ(源平臭木)」という別名もあります。
ブラジル原産のつる植物。袋みたいなつぼみがたくさん。「アリストロキア」はギリシャ語で「最良の出産」を意味するそうです。だんだんおおきくなっていくつぼみを見ていると上手に名前がつけられていますね。もうすぐ珍奇な花が咲きそうです。
メキシコ原産、キク科の植物。「メキシコタイキンギク」「キバナツルギク」ともいいます。目がさめるような明るいオレンジ色の花が印象的。キクの仲間では珍しくつる性の植物です。強く剪定しましたが、たくさん花が咲いてきました。
ピンクの八重咲きのブーゲンビレアもあります。白いブーゲンビレアとの対比が鮮やかです。
アフリカ南部原産、キツネノマゴ科の植物。和名は、葉っぱが弓矢の後ろの弦を受ける部分、矢筈(ヤハズ)に似ているので、この名がついたとされます。花の中央の黒い部分から「黒い瞳のスーザン(Black eyed Suzan)」という英名もあります。現在足元から見つめられているように咲いています。
和名は雄しべを時計の文字盤に見立ててあるそうです。英名は「パッションフラワー」、「パッション(Passion)」は「情熱」ではなく、雄しべを十字架に見立てて、「キリストの受難」のことだそうです。果実は「パッションフルーツ」の名前で流通しています。
クダモノトケイソウの実は「パッションフルーツ」の名前で流通しています。葉っぱと同化してますが、よく見ると実をつけてます。
代表的な海岸低木のひとつ。潮風や排気ガスに強く、公園や道路沿いによく植えられます。葉っぱは車輪のようにつき、梅に似た花が咲くことからこの名がついたとされます、現在梅に似た白い花が集まって咲いています。
シャリンバイと同じく、代表的な海岸低木です。英名は「チーズの木(cheese tree)」、枝葉に独特の匂いがあり、節分の頃、魔除けに扉にさしたことから「トビラの木」→「トベラの木」になったとされます。花は甘い香りです。
中国の漢方薬の原料「ボウフウ(防風)」に似て、浜に生えるのでこの名がついたとされます。 潮風から身を守るように、背丈が低く、横に葉を広げます。見た目ではわかりませんが、根っこがごぼうのように長く、地中深くまでのばします。
浜に生え、葉や茎をちぎると白い乳液が出て苦いので、この名がついたとされます。タンポポに似た黄色の花と葉っぱのみが、砂から顔を出していますが、地下は長い茎をのばしてつながっています。
アサガオに似た、うすいピンクの花がかわいらしい初夏の海岸を彩る海浜植物。近年、湾岸道路の防波堤のコンクリートのすきまや道路沿いでも花を見ます。葉っぱも、潮風や強い日差しから身を守るクチクラ層が発達して、肉厚で、丈夫そうです。
植物園もだいぶん開花が進んできました。強く剪定したものもありますが、濃い色の花をつけていたり、植物の生命力はすごいなと感じる今日この頃です。