2024年6月20日現在
オレンジ色のアジサイ?いえいえ、中国南部、マレー半島原産、アカネ科の低木です。江戸時代中期に琉球(現在の沖縄県)に伝わったとされます。沖縄では、年に3回開花し、花が3段に重なって見えることから「三段花(サンダンカ)」と呼ばれ、「デイゴ」「オオゴチョウ」と並ぶ沖縄三大名花のひとつになっています。
中南米原産クマツヅラ科の小低木です。和名は「七変化(ひちへんげ)」。鮮やかなオレンジ色、黄色、ピンクと色の変化が不思議で美しく、万華鏡を見ているようです。
春に黄色の花が沢山咲いて、散って、現在赤いガクと黒く熟した実がたくさんついています。英名は、「Mickey Mouse Plant(ミッキーマウスの木)」。写真はミッキーさんに見えませんが、何かのキャラクターみたいです。
ブラジル原産フトモモ科の高木。「幹生花(果)かんせいか」といって、幹に直接花が咲き、実がなります。現在白い花と未完熟の実がついています。実は熟すと見た目も味も巨峰そっくりの不思議なトロピカルフルーツです。
瑠璃色の花がジャスミンの和名「茉莉花(まつりか)」に似ているのでこの名がついたとされます。ジャスミンの仲間ではなく、イソマツ科の植物。香りはありませんが、これから夏にかけて見ていると涼しく感じますね。
堤琴(ていきん)はバイオリンのこと。葉っぱがバイオリンに似て、サクラに似た花が咲くので、この名がついたとされます。「サクラ」の仲間ではなく、トウダイグサ科の低木です。うすいピンクの品種もあり、こちらの方がよりサクラっぽいです。
かわいらしい名前ですが、根が苦く、噛むとくらくらするので、この名がついたとされます。薬草として、「苦参(くじん)」という生薬名もあります。氷見市出身の童謡詩人で北原白秋に師事した多胡羊歯(1900~1979)の「くらら咲く頃」という詩に、朝日町出身の小澤達三氏がメロディーをつけたものが、氷見市内の防災無線で夕方の 5時に流れます。
日本原産のアジサイです。江戸時代、ヨーロッパに渡り、品種改良されて戻ってきたものが、私たちがアジサイと聞いてイメージするこんもりまるい西洋アジサイです。外側の花に見える部分は装飾花といって、萼(がく)が変化したものです。真ん中に見える小さい花を囲む額縁に見立ててこの名がついたとされます。西洋アジサイのような華やかさはありませんが、清楚で和の雰囲気がありますね。
浜に咲く「ハマカンゾウ」、野山に咲く「ノカンゾウ」、「ヤブカンゾウ」。古い時代に中国から伝わったとされ、日本最古の歌集「万葉集」に「ワスレグサ」の名で憂いを忘れさせてくれる花として登場します。ユリに似たオレンジ色の花は確かに見ていると元気をもらえそうですが、朝に咲いて夕方に閉じるはかない命の植物です。
完熟途中のクルミの実です。図鑑では山野に自生する落葉高木とありますが、海の近くの植物園周辺でよく見かけます。海岸で貝や漂着ごみと一緒に落ちていたりします。山から川を伝って辿り着いたのか。山と海はつながっているのですね。
梅雨の前に夏が来た感じですが、この時期独特の憂鬱な気分を忘れさせてくれるような植物が多いですね。